高潮
更新日:2015年3月13日
台風や大雨に高潮が重なった時、被害が大きくなります。満潮時間に注意しましょう。
高潮って?
高潮は、台風や発達した低気圧に伴って、海岸で海面が異常に高くなる現象です。高潮が発生すると海水が堤防を越えてしまったり、河川がはんらんしたり、台風で発生した高い波は堤防を越え浸水する可能性が高くなるのでとても危険です。特に高潮は、台風や集中豪雨と満潮時間が重なると危険性を増します。また、多くの人命が失われる場合、そのほとんどは台風に高潮を伴った時です。
高潮の起こるしくみ
(1)吹き寄せ効果
台風の強い風が海岸に向かって吹くと、海水が海岸に吹き寄せられて海面が上昇します。海面の高さは風速の2乗に比例していますので、風速が2倍になると海面の高さは4倍になります。特に湾の場合は、奥になるほど狭まる地形が海面を一層高くさせてしまいます。
(2)吸い上げ効果
台風が接近して気圧が低くなると、海面が持ち上がります。気圧が1hpa(ヘクトパスカル)低くなると海面が約1cm高くなるといわれます。
※ 例えば、1000hpaの場所へ960hpaの台風が来ると、海面は40cm(1000-960=40)高くなります。
気圧の低い、強い台風が接近し、強い風が湾の奥にむかって吹けば吹くほど、大きな高潮が起こります。
台風に吹き込む風は、反時計回りで、進行方向に対して右側が左側よりも強くなっています。従って、有明海のように南に開いた湾で、強い台風の中心が湾の西側を通過するときは大きな高潮が発生します。さらに暴風によって発生した高い波も沖から押し寄せるので、高潮に高波が加わって海面は一層高くなります。
高潮は満潮の時刻が重なると危険を増す!
安全な備えと避難
- 自宅や仕事先の高潮の危険性を知っておく。
- 避難場所や避難経路を日頃から確認しておく。
- テレビ、ラジオの気象情報に注意し、常に最新の情報を聞くようにする。
- 自分や一緒に避難する人の体力、避難時間を考え、自ら避難するタイミングを判断する。
- 自宅周辺の土地の状況にも気を付けて、早めの避難を心がけておく。
- 避難する時は、火の元を点検し、外出中の家族に避難場所などを連絡するよう心がけておく。
- 家を出る時は動きやすい格好で、2人以上で行動し、車の使用は避ける。